会報記事


年会費改訂問題に想う

富里ゴルフ倶楽部 カレドニアン・ゴルフクラブ 副理事長
カレドニアン・ゴルフクラブ運営委員会 会長
渡辺 惇


 カレドニアン・ゴルフクラブ会員の皆様におかれては益々ご清栄のことと拝察致します。当クラブも本年10月には創立20周年を迎えることとなり、まことにご同慶のいたりです。
 思えば、この20年の歳月は紆余曲折の連続でした。厳しい経済環境の中で、かろうじて創設時の理想を追い求め続けてきておりますが、未だ道半ばの状況にあります。スコットランド・リンクスに学んだ戦略型コースのコンセプトを維持しつつ、将来は日本の名門コースの一員たるの地位を占めたいとの理想はかろうじて維持されております。
 そして、この先の創立30周年、50周年に向けて更なる飛躍を期すために、今何をなすべきかを問うとき、会員の皆様に対し、年会費の値上げを要請するのがやむを得ないとの結論に達しました。運営委員会及び理事会で慎重審議願いました。何卒、諸事情をご賢察の上、会員皆様のご理解、ご協力をよろしくお願い致す次第です。
 考えてみれば、日本のゴルフの歴史が始まって一世紀を越えたばかりですが、平坦な道ではありませんでした。しかしいつの時代にあっても、私たちのゴルフを愛する心は永久・不変でなければならないと存じます。
 しかし昨今の経済不況は、容易には乗り切れません。経営会社の社員一同が力を併せて合理化に邁進し、世界レベルの戦略型コースを次世代まで残そうと血の滲む努力をしてはいますが、同時に会員の協力が必要です。
 当コースのメンバーは、TAM ARTE QUAM MARTE(力と同様に技 <頭脳> も)のモットーのもとに、さらに「文武両道」の精神を以て望むことを目指してきました。日本のゴルフ界の一つの礎としてありたいと願っているからです。
 メンバーシップのゴルフコースとは、本来、会員が経営への参加意識と責任を持つコースのはずです。当クラブでは、そのための一助として、会報誌や役員会報告書などを通じて、会社の実情を開示し、経営内容をディスクローズするなどの努力がされてきました。これは他のクラブではあまり例を見ないことであります。


 また、最近始めた8分間隔のスタート時間制は、会員の皆様にゆとりのあるプレーを体感していただけています。
 20年の歳月のうちに変形したバンカー周りをオリジナルなデザインに復旧する改造工事、シビアになり過ぎたバンカー位置の見直しなどを、設計家 J・M・ポーレットと相談しながら行って来ました。その結果、「プレーしやすくなった」とアベレージ・クラスのプレーヤーにも好評を得て、プライベート・コンペのリピーターが増えているのも事実です。
 レストランでは特別メニューを導入するなど、時代を先取りしたサービスで差別化を創造しています。
 上質のクラブとは、時代に対応した経営と世界レベルのコース管理・維持によって成り立つものです。日本のゴルフ界のトレンドは大幅に変化し、「会員の、会員による、会員のためのクラブ」というメンバーシップクラブの原点の理念に立ち返って、メンバーの責任と負担についても再考される時代となりました。
 年会費の値上げ問題は、その流れの中で提案されたことです。
 そんな社会情勢の中、ひと頃の膨大な債務を会員皆様のご支援ご協力により解消してまいりました。今や堅実経営の礎を築くことが出来ました。20周年を迎えたいまこそ、会員の皆様にもう一度、メンバーシップクラブの会員としての自覚と責任を思い起こしていただければ幸いです。
 わがカレドニアン・ゴルフクラブは「エクスクルーシブなクラブ」を一つの合言葉としてきましたが、「Exclusive」とは「限られた、唯一の」という意味で、会員の皆様が快適なクラブライフと戦略型コースでのプレーを堪能できることを目指したい心の表れです。
 創立20周年を一つの節目として、カレドニアン・ゴルフクラブが更なる飛躍を期すためにも、会員の皆様のご理解とご協力を、再度お願いする次第です。
『TAM ARTE QUAM MARTE』51号より抜粋